野中迪宏氏によるパフォーマンス

 

 

 

 

 

Lifetown Art Tour 4th TRIP 参加作品
produced by "GROUND"

毛糸をたどる旅

2003/12/12-14
クリスロード 
せんだいメディアテーク

 

展示のようす


 

アート・ツアーの会場であるクリスロードからほど近いところにある五番街ギャラリーでは、この日「メリーメリークリスマスランド2003」が開かれていたので見に行く。

あまり男性客はいないような催しものだったのだが、私はけっこうこういうかわいいものがきらいではない(というよりとても好きだ)。左がこの日ゲットしたもの。

 

再びアート・ツアー会場に戻ると、右はあしざわまさひと氏「ライスボーイ」。頭が炊飯器になっていて、たきこみごはんができる。私もひと口いただいた。下は頭がジュースしぼり機になっている「オレンジガール」。その鼻からしたたるしぼりたてのオレンジジュースは、通りがかりのひとびとにふるまわれた。

 

氏のこうした作品づくりの原点は、頭の中にあるものを食べることで、考えていることを感じ取ってもらおうというものだそうだ。しかしそこには、脳の生理的な機能を研究したり、あるいは心理学的な何かを学ぶことで、「この」私という意識に達することができる、という幻想がふくまれているように思えてしまう。しかしそれは問題としては、根本的にちがうもののように私には思えるのだ。
SILVER SOWING「floral flagments」。しゃがんで一生懸命画像を操作されている姿が印象的。

 

 

白A「のぞきみシアター」。ものすごい行列だったので、行列に並ぶのが苦手な私は見ることができずじまい(今回出展作品で唯一見逃した作品かもしれない)。
毛糸のたれるスタバのパラソル下でチャットをするのは末田航・石井孝治両氏による「コミュニケーショングリル・ちゃんぐ亭」。チャットをすることで電熱器が作動するしくみとのことで、当初は焼肉を焼く予定だったらしいのだが、苦情が出たため、スターバックスにちなんでコーヒーをわかしたという。そういう意味で(も)素晴らしいインタラクティヴな作品である。

 

 

 

名古屋から出展の野中迪宏氏は、実に多彩な作品を披露してくれた。左は、人通りの激しいこのアーケードに、どこか不穏で、しかしコミカルな空気を漂わせる即興的な作品。
氏が今回持ち込んだのは、現在取り組んでいる頭についての作品で、下のように毎日取り出してはいろいろな場所に設置、夜になると回収された。

 

氏はかなり継続的に頭に関心があるという。この頭を主題化した作品は、固めの紙ねんどと美容師用の毛でつくられている(右図)。
また、仲間3人と繰り広げられているパフォーマンス(それぞれ忍者やダンボール頭などのコスチュームを着て飲み屋へ行ったり、警察署前で写真を撮る等)についてのスナップを見せられていた私だったが、最終日、何気なく以下のような光景を見て戦慄が走るのを感じた。それは氏があしざわ氏の作品「原寸大ストラップ」とともに演じた見事なパフォーマンスだった。

私が人だかりに気づいた頃にはすでにその「論議」は始まっていた。つまり、これは「ホンモノの作品」なのか、それとも(ニセモノの)人間なのかというもので、特に熱い熱弁をふるっていたのはかなりチンピラ風の男性で、これはゼッタイに「ニセモノ」で、その証拠に携帯が震えているとか、ハナがたれいるなどととすごい勢いでまくしたてた上、とにかく「ホンモノ」の作品を演じる野中氏に応答してほしいらしく、返事をせがんではじだんだをふんでいた。むろん、野中氏は「ホンモノ」の作品である以上、応答しない。
あまりの男性のイキオイに、見ていたおばさんが思わずティッシュをさしだしたり、氏の「作品」を中心として、そのまわりには実に異様な空気が流れていた。結局根負けした男性が去った後も、ひっきりなしに人々が訪れ、「ホンモノだ」「いや、ニセモノだ」という「議論」はとどまるところを知らない。
そうして15分もたっただろうか。やっと人の流れに区切りがつくと、突然、野中氏は「作品」であることをやめた。急に氏のまわりに時間がまとわりつくような、不思議な一瞬を、私は目の当たりにする。氏はそして、何食わぬ顔をして去っていった。
このほかにも、このアート・ツアーには、多くのアーティスト、ミュージシャン、パフォーマーが参加。やがてフィナーレへと近づいていく。

 

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