Lifetown Art Tour 2nd TRIP 参加作品
produced by "GROUND"

ことのはの杜
The Forest of Words

10/5 仙台サンモール一番町商店街


会場であるサンモール一番町は、仙台の繁華街を代表するアーケーなのだが、いくつかあるアーケード街の中では比較的客足が少なく、近年は空き店舗もめだっている。JR仙台駅を降りたところからつづくアーケードは、仙台の街をTの字を描いてつづいていくのだが、Tの字の三つ角部分で大方の足は右へと折れて行く。そして、そこを左へと折れてつづくのがこのサンモール一番町なのだ。もちろんそれだけに、休日ともなるとすぐ前を歩いている人の頭しか見えないほかのアーケードとはちがった可能性もあるわけで、それはそれでまたおもしろいことではある。

 

 

床面に「言の葉」を敷く。まだその季節にははやいものの、すぐ近くの青葉通りにはちらほら落葉が見られる。

 

床に敷かれた「言の葉」は、空き店舗の前へとつづいている。「塩釜港」という回転寿司の跡地で、ベニヤが貼られた入り口部分のまわりには、ちょうど額のように赤字にいろいろな魚を描いた柱があるのが、ちょっとけばけばしくもありながら、何ともいい。「塩釜(竃)」というと、地元では比較的マイナーなイメージがつきまとうが、和歌の世界では名高い歌枕で、そういったあたりのギャップも趣深い。ここには、訪れた人が自由に書いた「言の葉」をはってもらう。

 

上の「塩竃港」から青葉通りをわたって少し行ったところに、今回の私のメイン展示である「旅行かばん」がひっそりと置いてある(左の写真では奥の柱わき)。ここは、私は事前にはまったく知らされていなかったのだが、別のイベント「ショーウインドーコンテスト」のカフェ会場となっていて、早朝にぽつねんとあった私の旅行かばんが、いつしかカフェ横に置かれた大道芸人か何かの忘れ物風に変質していた。それがおもしろい。もちろん、一歩間違えばたいへんなことになっていたような気もするのだが。

かばんには、まとまりをもった300のことばを300枚のカードに印字した。しかしそれではかばんがいっぱいにならないので、それらのことばを書きとめたノートを5冊ほど、カードの下に埋めておく。すると、ときどき見回りにくるおりに見つけるのは、それらのノートを掘り起こした跡なのだ。
しかし300のことばなどを前にすると、もうそれは逆に言葉であることの意味すら失っていることに気づかされる。

 

 

 

 

 

「ショーウインドーコンテスト」では、こどもたちがダンボールを使ってショーウィンドーを作るワークショップを実施。かなりうけていた。

ほそい横丁をまがると、やがてそこに見えてくる「野中神社」。有料の立体駐車場を取り囲むようにしてつづく細長い通路を歩いて行くと、そこに小さな社が見えてくる。ここは縁結びの神社として知られるが、伊達政宗が仙台の都市計画を行ったとき、街割りに使った縄を埋めた場所でもある。その意味で非常に意味深く、このあたりは次回展示する「街をつなぐもの(「SATOKO」プロジェクト)」のコンセプトの源泉のひとつともなっている。

さて、このL字型の通路をあるいていくと、カーブのところに何かがはってある。これが私の第三の展示、「ならべかえてください」である。6つの文(本当は7つ用意したのだが、3−3がかっこよかったので)は、並べかえても文法的な不備は生じないようにできている。また、意味的にもそれほど不明瞭ではない。しかし最初のきまじめだったり、夢見がちだったりする文が、解体され、こっけいだったり、どぎついものになったり、単純に無意味だったりするさまは、葉が枯れ、落葉となって朽ちていくさまを思わせる。

 

 

 

next

back

lifetown art tour

home