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河原の石を描きなさい。ひとつひとつ。それが河原ひとつ分になるまでつづけなさい。
ある日付を選んで――たとえば七夕の日などを選んで――あちこちに住む友人に、ある規則にそった行いをしてもらいなさい――たとえば「願い」に関することばとものを、同じふくろの中に入れて飾ってもらい、そのようすを写真に撮って送ってもらう――そしてそれを一か所に集めて展示しなさい。
土で伝馬をたくさんつくりなさい。それを昔の宿場町にもって行って、そこを通る人に運んでもらいなさい。
歩きなさい。ことのはのふる杜の道を。あつく降りつもった言の葉を足の裏に感じながら。そしてあなたの心にしげる言葉を、今度は誰かの道しるべにしなさい。
あるひとがこどもの頃にかいたらくがき帳を借りて、その絵や字をそっくりにうつしとりなさい。ひとが何になつかしさを感じるのかをインタビューしなさい。その一覧表をつくりなさい。
長い板を用意しなさい。田舎の道路わきに捨てられた古い板。それと同じ長さの板を買い、そっくりに塗って、それをもう一本つくりなさい。
毎日飲むコーヒーの出しがらを、毎日窓際でかわかしなさい。それを小さなビニールに入れて、飲んだ日付をふっていきなさい。ダンボール箱がいっぱいになるまで。あなたの一生が終わるまで。
丸太や流木を拾いなさい。山や海へ出かけて行って。それをもうひとつつくりなさい。それらを並べ、長い時間をかけてながめなさい。
ごみを拾いなさい。よく晴れた日をえらび、あなたの家からぐるりと一日かけて。集めたごみを作品として展覧会に出品しなさい。
毛糸を結びなさい。あなたの街のいちばんひと通りの多い通りに。あなたの街の美術館、画廊、大学、中学校に。海に山に川に森に。あなたの知っている/あなたの知らない人の間に。そして羊を飼っている国へと出かけて行って、あなたもいっしょに毛糸を紡ぎ、今度はそれを結びなさい。
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