虹のたもと、
通り道
The Rainbow Yarn
on the Way

New Art Competition
of Miyagi 2005
ニュー・アート・
コンペティション of Miyagi

2005/7/8-19
せんだいメディアテーク
6Fギャラリー


 

搬入=制作

7/7、搬入。搬入といっても私の場合、その場で全部つくるので、搬入がいわゆる制作である。
ここのところ、毎日朝の3〜4時まで眠れず、昼ごろ起床という日々がつづいていたので、起きられないとたいへんと、会場であるせんだいメディアテークが、私のやっている塾「杜の教室」の近くなので、前日はここに泊まってそなえたのだが、やはり4時くらいまで完全に眠れなかった上に、近くで水道管工事か何かを夜通しやっていて、熟睡したというよりはうつらうつらと時間は過ぎて、9時の搬入の時間になった。

 


せんだいメディアテークが面する定禅寺通り


せんだいメディアテーク正面


搬入前のメディアテーク内


毛糸を並べる


最初の1本目


波長の長い順に11本をまずは並べる

 

 

 

なかなか1本1本の位置が決まらず(特に最初の4本くらい)、結局、夜の8時くらいまでやってやっと毛糸を41本結んだ。1本に平均15分くらいかけた計算である。
私はここで二本の虹、すなわち通常見える虹である主虹と、運よくその上に見えることのあるすこしうすい副虹を表現した。左の写真にもあるように(毛糸が全然見えないが)、私は赤を一番下に、それから順に波長の長い順に色を結んでいった。これは外延が赤である副虹の形態を表わしている。一方、結んだ毛糸の数である41は主虹を表わしている。主虹の赤い部分が見える角度(虹角)は約42°で、これはデカルト以前から一部で知られていた。そこから1を引いているのは、最後の1本を、見る人がどこに何色を通すかを考えるために残したわけである(他に、赤の虹角が42°である一方、もう片方の端である紫の虹角が40°のため、その間をとった41という数字と考えてもよい)。

知り合いの高橋健太郎くんと越後しのさんも出しているのだが、ものすごい力作で、重量といい大きさといい、すごい感じで、会場一番奥に位置する私の毛糸はまさに吹けば飛ぶような感じだろうか。

今回は大きな屋内展示ということで、虹の地中部分(虹は視点を円錐の頂点として、底面の円周上に見えるが、平地ではその下半分くらいは地中にあたるので見えない。ちなみに高い山や飛行機からだとまんまるの虹が見えることがあるという)をイメージの出発点としている。
発見はライティングで、壁にうつる影のようすがたいへんおもしろい効果をあげていた。高さが4.2mある会場なのだが、もっとあったらもっとおもしろかっただろう。それだけ展示がたいへんではあるが。

 

 

 

 

 

 

審 査

搬入の翌日、7/8、審査が行われる。
今回の審査員はTOMIO KOYAMA GALLERYの小山 登美夫氏と神奈川県立近代美術館学芸員の李美那氏のふたり。簡単な審査員の紹介の後、出展者がふたりに作品の説明をしたり、質問にこたえたりした。
審査の結果、賞をとったのは多摩美術大学大学院美術研究科工芸学部陶専攻の佐藤暢子さん。耳の構造をモチーフに、磁器をもちいた作品群が並ぶ作品で、紙粘土なんかでつくると簡単につくれそうなものなのだけれど、きっとものすごくつくるのが難しいものなのだろうなと思った。

審査後の講評では、私の毛糸の作品は、作品の形態としてはすでにこれ以上の発展はないかもしれないが、場所や関わりを新たにしていくという意味での発展に期待しているとのこと。せんだいメディアテークというこの場所での展示も、そのようなもののひとつとして与えてくれたのだろう。

その後、カフェでの歓談となり、街を流れる川に12の毛糸の橋をかけるとか、雲をつくって浮かべたり連れて歩くといった、「ばかばかしい」企画が好きだというと、小山氏は火薬をしかけたマスクが空中に飛んで行くというローマン・ジグナーの作品などを紹介してくれる。まったく、そういう作品をつくりつづけている人の話を聞くと、救われる気持ちがする。

 

 


小野さやか「かたちが生まれる前に…」

 

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受賞した佐藤暢子さんの作品「聴」を審査中の審査員たち


高橋健太郎「内在する意志」


越後しの「増殖」


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