「杜の教室」よもやまばなし  

 

筆記体

 先生の個展に来てくれた中学1年のMくん。せっかくなので芳名帳に名前を書いて、とたのむと、流麗な字で書かれたname、addressという欄を見て。
「先生、これはやっぱり筆記体で書くんですか?」

   

甲府

「さて、1都1道2府43県というけど、の2府って、どことどこかな?」
「えっと、まず甲府でしょ」

 

愛がない…

 小5の女の子が、突然、「先生、アイがない…」
 心配して事情を聞くと、英語のテキストの後ろのページについている単語帳で英単語の意味を調べようとしたところ、"i"の項目がなかったという…。

 

二り

 あまり漢字を書きたがらないこどもたち。中1の男の子が不思議な漢字かなまじりの二字を書いた。それも「二り」
「これはいったいどう読むのだね?」
「え、 ”ふたり”だけど」

 

世界最大の都市

「先生、ニューヨークって、何が最大なの?」
「ん??」
「だってほら、ここに”ニューヨークは世界最大の都市”って書いてある」
 本当だ…しかし先生にもさっぱりわからん!

 

スチールウール

 「先生、このスチールウールを熱するとどうなるか、という問題の答えなんですが…」と小6の女の子。
「うん、どうなる?」
「”はじけるように燃える”でいいですか?」
 ”はじけるように”…なんとも微妙な表現だなぁ。

 

夏休みの木

 どうやらテストでかなり疲れている様子の高校生。英語の長文読解をしていて、
「先生、この"palm"というのは何ですか」
「それは”やつめやし”だね。やしの木を知ってるかな?」
「ああ、やしの木ですね。わかります」
「じゃあ、続きを訳していこう」
「ええと…彼らはなつやすみの木を使って…」
 疲れているせいか気づかない高校生。むろん、そんな間違いはいちいち指摘しない。

 

わたしがあんたの年頃には

 いとこ同士で教室に来ている小6と小4の女の子ふたり。
「もっと本、読みなさいよ、わたしがあんたの年頃には、もっといっぱい読んでたわよ」

 

まんばけん

 漢字テストで、「乗車券」の読みを「まんばけん」と書いている小学5年生。
 うけをねらっているのかもしれない。

 

「おかやま」

 「先生、あの和歌山県に似てる名前の県、なんて言うんでしたっけ?」
 「そんな県あったかな」
 「あ、思い出した。おかやま県ですよー」
 その子が書いている字をのぞき込むと…「お歌山県」

 

「小説パイプ」

 「北陸地方などで、道路に積もった雪をとかす工夫がなされています。それは何でしょう。…字がちがいます。答えは「消雪パイプ」と書いてくださいね」

 

「売り手」

 「先生、この「ウリテ」って、どういう意味?」という質問をある時期よく受けるようになる。
 「それは「売り手」じゃなく、"write"と読んでね」

 

「百姓箱」

 気温を測るための「百葉箱」。小学校の校庭のすみにあるあれです。ふと生徒の解答欄を見ると、そこには妙な文字が。「百姓箱」

 

「画家」

 兄弟で通っている男の子たち。
 弟「え、先生って、画家だったの? じゃ、手術とかもするの!」
 兄「おまえ、それは外科だろ」

「まりょく」

 「…は、”まりょく”をかけてがんばりました」
 「そこ、馬力ね」


「かじ」

 「アルコールの入った容器を直接火であたためないのは、どんな危険を防ぐためですか」
 「かじ」

 

「侵入者はなんにん?」

 「先生、紀元前3000年て、こんな昔のことなのに、ずいぶん詳しくわかってるんですね」
 「そうだね、最近の歴史学ではいわゆる政治史ではなく、生活史とでもいうのか、民衆の生活を描き出そうという動きが主流で、骨の数を数えたり、熱心に統計的な研究が行われているらしいね。どれどれ、どの問題かな」
 「これです。”紀元前にインドへ侵入したのは何人ですか”。こたえは1万人くらいですか?」
  こたえは「アーリア人」…

 

「お兄さんはなにじん?」

 「先生、この、『あなたの兄弟はナニジンですか』っていうのは、つまり、異母兄弟か何かのことでしょうか?」

 

「なに語?」

 『マウンテン』という言葉の意味がわからなかった中学1年生に、ちょっとカツを入れてやろうと思う。
 「これはもう日本語だよ」
 「違います、先生。日本語では『山』です」
 「いや、そういうことを言いたいんじゃなくて、もうこれは日本語としてふつうに使うことがあるでしょう」
 「じゃあ聞きますけど、『ストロベリー』は何語ですか」
 「日本語だね」
 「違います。いちごです」

 

「お花」

 小5の女の子「先生、このテキストは「お」つきですか?」
 「『お』つき?」
 「よくあるじゃないですか。”おうち”とか”お歌”とか」
 「このテキストが?」
 「だって、これをみてください」
 見るとヘチマの花のところに「お花」(雄花)。

 

「自転車の名前」

 「先生、もう名前決めた?」
 「何の?」
 「自転車だよ」
 「自転車の名前?」
 「そう、早くつけないと持ってかれちゃうよ!」
 あとで駐輪場に行ってみるとこんなはり紙が。
 「入居者のみなさまへ。自転車に名前をつけてください。名前のない自転車は撤去します。管理者」
  何がなんだかよくわからない。

 

「顕微鏡」

 「顕微鏡は、どんなところに置いたらいいかな?」
 「ええと、星の見えるところ」
 それは望遠鏡…